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【おびつだより掲載】「おびつびと」森山さんインタビュー全文公開!

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年5月30日更新

植木とともに歩む、88歳現役社長の生き方

『おびつびと』(おびつだより第236号)でご紹介した森山さん。紙面には載せきれなかったエピソードや写真を、ホームページではたっぷりご紹介します。
88歳、今も現役社長として働く森山さんが語る、植木や会社への想い。紙面とはまた違う、森山さんらしい言葉を、ぜひのぞいてみてください。

『おびつだより』はこちらからご覧いただけます!

牡丹とともに

50年続く、植木との暮らし

ー趣味を教えてください

いちばん好きなのは、植木や盆栽の世話をすることで、始めてからもう50年になります。こだわり始めるときりがありませんが、丹精込めて庭木や盆栽の手入れをしています。

植木を手がけることになったきっかけは、ある日、自宅にお隣さんを招いたときのこと。風で庭の砂ぼこりが舞い上がって、その方の顔にかかってしまったんです。「砂ぼこりがたたないように、庭に植木を植えてみたら?」と勧められて、植栽を始めることにしました。

今では、手入れをしている盆栽や花を、「自分だけでなく、みんなにも見て楽しんでもらえたら」と思い、公民館に展示しています。お気に入りの盆栽公民館に展示された藤

倒産からの再出発。サニー工芸と森山さんの歩み

―会社を立ち上げた経緯、サニー工芸について教えてください

サニー工芸では、化粧品の箱などの紙製品や、ディズニーランドのグッズ、パッチワークキットの布製品などをつくっています。昔は金属を使ったおもちゃを多く製造していましたが、時代の流れに合わせて、紙や布の製品へとシフトしてきました。

製造業のほかに、キャリーケースなどを保管・発送する倉庫業も手がけてきました。海外から輸入した商品を、大きな倉庫で保管し、全国へ発送していたんです。

こtれまでに製作したおもちゃ製作所のベルトコンベア

もとはといえば、23歳のときに立ち上げた「森山玩具製作所」というのがそもそもの始まりでした。しかし、円高の影響で外国からの注文がなくなり、倒産してしまいました。つらい経験でしたが、「根性だ、なるようになれ」と気持ちを切り替え、人のためになることをしようと心に決め、サニー工芸を立ち上げました。

資金がなくて苦労も多かったですが、あきらめずに努力して、流行を追いかけてきました。今でも社長として現場に立ち、みんなが働きやすい環境を作るために、棚や作業をラクにする道具などを自分で手づくりしています。

今も現役。森山さんの元気の源は?

―今の暮らしや楽しみにしていることを教えてください

やっぱり、いちばん楽しいのは、植木や盆栽に向き合っている時間です。高いところに登るのは危ないですが、命綱をつけて登ります。そうすると、不思議と元気になるんです。

元気の秘訣は、90歳になる家内のつくってくれるごはん。それから、小櫃の自然と、水の良さだと思います。この土地を選んだ理由は、小櫃川がすぐ近くにあり、戸崎の山が見えるからです。まもなく89歳になりますが、小櫃の景色は、ふるさとの新潟を思い出させてくれて、とても落ち着きます。川の流れや山の風景が、昔の記憶が重なって、この土地が好きな理由のひとつになっています。

ふるさと新潟奥さんとのショット

ふるさとの応援があったから

これまで、ライオンズクラブや寄付活動など、いろいろ取り組んできました。少しでも、地域に恩返しをしたいという思いがずっとありました。ここまで来られたのは、地域の方や、ふるさと新潟からの応援があったからです。これからも、会社としても個人としても、「人に喜ばれること」を大切にしていきたいと思っています。

若い人たちへ伝えたいこと

私が大切にしている言葉があります。


「人と人との関係は歯車だ。自分も合わせないと回らないよ」

「おれがおれが」と主張するのではなく、周りと歩調を合わせていくことが大事だという意味です。

それから、「人生には上り坂、下り坂、まさかがある」とも言いますが、私にも「まさか」がありました。皆さんも、どんな“まさか”が来ても、がんばってほしいと思います。

特に、若い人へ伝えたいのは、「若い時の馬力はすごい」ということ。怖がらずに、ダメもとでもいいから、何でもチャレンジしてみてください。学歴がなくても、お金がなくても、あきらめなければ道は開けます。粘り強く、前を向いて進んでほしいです。

自慢の植木

森山さん、勇気をもらえるお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。これからも、地域のみなさんに笑顔を届けるお花を、楽しみにしています。