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「人・農地プラン」から「地域計画」へ
「地域計画」について
これまで、人と農地の問題を解決するため、地域での話し合いにより「人・農地プラン」を作成・実行してきましたが、今後、高齢化や人口減少の本格化により農業者の減少や耕作放棄地が急拡大し、地域の農地が適切に利用されなくなることが懸念されるため、農地が利用されやすくなるよう農地中間管理機構を活用した農地の集約化等に向けた取り組みを加速化することが、喫緊の課題となっています。
これらの課題に対応するため、農業経営基盤強化促進法等の改正法が令和4年5月に成立、令和5年4月から施行し、「人・農地プラン」が「地域計画」として法定化され、「地域計画」を令和7年3月31日までに策定・公表することが法律に定められました。
「地域計画」は、地域農業のおおむね10年後の将来のあり方(担い手への農地の集積・集約化の方針、農地中間管理機構の活用方法など)について考えをまとめるもので、農業者や地域の皆さんの話し合いにより策定します。
地域の農地を誰が利用し、農地をどうまとめていくか、将来の農地の利用を考えた「目標地図」も併せて作成します。
「地域計画」は「人・農地プラン」と同様に、策定してゴールではなく、随時見直しを行い実現していくものです。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
「人・農地プランから地域計画へ」 農林水産省ホームページ<外部リンク>
地域計画の内容
地域計画では、次の内容を定めます。
必須事項
- 地域における農業の将来の在り方
(1)地域計画の区域の状況
(2)地域農業の現状及び課題
(3)地域における農業の将来の在り方 - 農業の将来の在り方に向けた農用地の効率的かつ総合的な利用に関する目標
(1)農用地の効率的かつ総合的な利用に関する方針
(2)担い手(効率的かつ安定的な経営を営む者)に対する農用地の集積に関する目標
(3)農用地の集団化(集約化)に関する目標 - 農業者及び区域内の関係者が2.の目標を達成するためとるべき必要な措置
(1)農用地の集積、集団化の取組
(2)農地中間管理機構の活用方法
(3)基盤整備事業への取組
(4)多様な経営体の確保・育成の取組
(5)農業協同組合等の農業支援サービス事業者等への農作業委託の活用 - 地域内の農業を担う者一覧(目標地図に位置付ける者)
- 目標地図
任意事項
- 鳥獣被害防止対策(地域における放牧・鳥獣緩衝帯、侵入防止柵など)
- 有機・減農薬・減肥料(取組面積の拡大や、生産団地の形成など)
- スマート農業(AIやIoT、無人ロボット、ドローンなどの先端技術の活用など)
- 畑地化・輸出等(水田の畑地化、輸出に向けた作物選定、ブロックローテーション等の体制づくりや団地形成など)
- 果樹等(果樹等の改植や整備、団地形成など)
- 燃料・資源作物等(搾油作物などの資源作物の導入や団地形成など)
- 保全・管理等(従来の農業上の利用が困難な農地における放牧、蜜源作物の作付け、鳥獣緩衝帯など)
- 農業用施設(農業用施設を設置する範囲、整備する時期や用途など)
- 耕畜連携等(畜産農家と飼料作物の生産者との連携方法、自給飼料生産、放牧、堆肥の利用など)
- その他(地域の実情に応じたその他の事項)
地域計画の策定・実行までの流れ
下記1~8の手順により地域計画を策定します。
1.(協議の場を設けるための)現状地図の作成、意向の調査など
2.協議の場の設置・協議
3.協議の場の結果を取りまとめ・公表
4.協議の結果を踏まえ、地域計画(案)を作成
5.地域計画(案)の関係者への意見聴取
6.地域計画(案)の公告
7.地域計画の策定・公表
8.地域計画を実現するため実行・随時更新
地域計画の協議の場のお知らせ
君津市ホームページ「地域計画の協議の場についてお知らせします」
地域計画の策定・公表
地域計画の策定に伴う留意点
農地の貸借・売買について
地域計画が策定される前日まで、あるいは令和7年3月31日までのいずれか早い日までに関しては、農地の貸借・売買を行うには、以下の3つの方法があります。
1. 農地法第3条に基づく許可申請
2. 農地中間管理事業
3.利用権設定等促進事業
地域計画策定後は、農用地利用集積計画により賃借や売買を行う「利用権設定等促進事業」が農地中間管理事業に一本化されます(3.利用権設定等促進事業が使えなくなります)。
農振除外や農地転用許可について
地域計画区域内の土地において、「農用地区域からの除外(農振除外)」や「農地転用」を行う場合、あらかじめ地域計画区域から除外する必要があります。地域計画区域からの除外の際は、事前に農用地区域からの除外(農振除外)や農地転用許可が見込めるかを担当に確認いただいたうえでご相談いただきますようお願いいたします。手続きの詳細につきましては、下記までお問い合わせください。
注)農振除外や農地転用をご検討される際は、必ず事前相談をお願いいたします。