小児の肺炎球菌感染症
印刷用ページを表示する 掲載日:2024年5月1日更新
小児の肺炎球菌とは
肺炎球菌は、乳幼児の喉などから感染後、ときに化膿性髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な全身感染症や中耳炎、副鼻腔炎などの気道感染症を起こします。
肺炎球菌による化膿性髄膜炎の罹患率は、ワクチン導入前は年間150人前後が発症していると推定されていました。死亡率が高く、発症した年齢が小さければ小さいほど予後が悪く、後遺症例(水頭症、難聴、精神発達遅滞など)の頻度はHib感染症による髄膜炎より高く、4人に1人は後遺症が残る病気です。
対象年齢・接種スケジュール
対象年齢:生後2か月から5歳未満まで
※接種開始の年齢によって、接種回数が異なります
接種開始時の年齢 | 接種回数 | 接種スケジュール |
---|---|---|
生後2か月以上7か月未満 | 4回 |
初回接種:27日以上の間隔をおいて3回。 *2回目、3回目の接種は生後24か月までに行い、それを超えた場合は行わない。 また、初回2回目の接種が生後12か月を超えた場合は3回目の接種は行わない。 |
追加接種:生後12か月から生後15か月に至るまでの間に、3回目の接種後60日以上の間隔をおいて1回 |
接種開始時の年齢 | 接種回数 | 接種スケジュール |
---|---|---|
生後7か月以上1歳未満 | 3回 |
初回接種:27日以上の間隔をおいて2回。 *2回目の接種は、生後24か月までに行い、それを超えた場合は行わない。 |
追加接種:生後12か月以降に、2回目の接種後60日以上の間隔をおいて1回 | ||
1歳以上2歳未満 | 2回 | 60日以上の間隔をおいて2回 |
2歳以上5歳未満 | 1回 |
副反応
接種後に接種部位の発赤、腫脹、硬いしこり、痛み、発熱などが認められます。通常は一時的なもので、数日で消失します。重篤な副反応の報告はされていませんが、心配な点がありましたら医療機関にご相談ください。
また、このワクチンは製造の初期段階で、ウシ由来成分を使用していますが、このワクチンによる伝達性海綿状脳症(TSE)伝播のリスクは極めて低いもの考えられています。