三本松公園
三本松公園は、君津市大戸見字三本松にあります。
「三本松」という地名は、壬申の乱(672年)に敗れた大友皇子が上総の国にのがれたとき、「松は千年の年を保つものなり」として「小松三本植うべし」と命じたことから呼ばれるようになったと伝えられています。
この三本松を含む松丘・亀山地区一帯は、延宝7年(1679年)に久留里藩主土屋氏が領地を没収されると、前橋藩主酒井氏の領地となり、その後酒井氏転封により寛延2年(1749年)川越藩主松平氏の領地となりました。
この上総分領を支配するため酒井氏以来、向郷に陣屋が置かれていましたが、文政10年(1827年)に三本松に移され、以後明治維新まで、ここが分領支配の拠点となりました。
その後、明治22年(1889年)には松丘村役場が置かれ行政の中心になりました。公園が完成したのは大正12年(1923年)のことで、開園式には千葉県知事も参席し盛大に開催されました。
公園の中心部には陣屋跡の大きな石碑があり、南面の高さ100m近い崖からの眺望は素晴らしいものがあります。
また、北側にある稲荷神社の神楽殿(かぐらでん)では、毎年8月3日に県指定無形民俗文化財の「大戸見の神楽」が奉納されます。